読書会

本を通じた語り・学び・一期一会・つながり・居場所

開催趣旨

好きな本を人に薦めあって、「いま、ここではない、どこか自分の知らない世界」を知りたい、行きたい!

それぞれの見方感じ方をシェアしてみませんか。

違いを味わうもよし、考え方・価値観が合う方に出会うもよし。ひとりで著者と対話しているのとは別の広がりが!

  ・大学のゼミや読書会でワイワイ言い合うのが好きだった

      →おとなの読書会、何かを語り合うゼミが、地域にいろいろできていくといいな。

  ・皆さん、どんな本が好きなんだろう?

    →自分では読もうとしない本を読んでみたくなるかも。検索では出会えない知識を!

  ・いろいろな人生・いろいろな価値観にやさしくなれるかも? 

    →みんなちがってみんないい を実現。

  ・読んでいる本は、その人のその時々の移りゆく興味関心・価値観を表している面も

    →ニッチな興味関心・価値観で知り合いたい・つながりたい!

 

  ・皆さんにとって、心地よい好きな時間の過ごし方をしてほしい!

居場所妄想会の読書会は仙台市内・富谷市内で開催。本の持参や予習は不要 参加費無料 事前申込不要 聞くだけ参加OK。お気軽にご参加ください。

2024年度の読書会(これから開催されるもの)

次回の読書会は6月開催を予定しています。5月下旬は、「学び合い~凸凹おしゃべり会」にて本の紹介もしていく予定です。


開催済みの読書会〔2024年度〕

第16回 読書シェア会5月6日(月・祝)10:15~ at たまきさんサロン 開催しました

 参加者7名、障がいと健常をゆるいテーマとし、最初の45分ぐらいテーマについてのおしゃべり、中半80分ぐらいでテーマに関連する(直接関連しなくてもOK)本の紹介、最後はふりかえりをしつつ、外へ出て芝生でお昼ご飯を食べ解散しました。

 今回に継続して、5/30(木)18:30~今回の最後に出た「ラベルを貼る・貼られる・はがす・はがされる」をテーマに凸凹おしゃべり会を開催し深めていきたいと思います。関連する本や話題をもってきていただき、ぜひご参加ください。

 

【話題にあがったこと】

 「私のもっている価値観や違和感は、どこから来るものなのか」「だれに殴られたのか(違和感を感じさせられたのか)」「殴った人、社会のメインの価値観を疑っていない方にどうすれば伝わるか」という根本的な疑問から始まり、「こころの傷は一生消えない」「レジリエンス、ゆるしの可能性」「個別の語り、思いはパブリックなものになるのか(ならなくてもよいのか)」「パブリックな場とは別に個別の語り、思いを承認する場があってもよいのではないか」「公/私 マジョリティ/マイノリティの二項対立を越える道はどこにあるか」「マイノリティを知ってもらうこと」「議論をしてよい結論を見いだせる可能性はないか」「対話や議論のルールをふまえていない社会やSNS空間のなかで、むやみに議論したり、自己を知ってもらうことの危険性」などをはじめ、前回に続いて ひとつひとつ深く掘り下げたくなる話題が多く出ました。

 今回のラストでは、「自分の価値観にも普通を求めるものがある」という意見から、「ラベルを貼られない」ように過剰適応しているのではないか、「ラベルを貼られる」しんどさと楽さ(障がいの診断を受ける時の気持ちも含めて)、自己を理解するために「ラベル」があると説明がつきやすい、「ふつうというラベルを剝がされる」という側面もある、「だれがつけたラベルか」など、ラベルを貼る・貼られることをめぐって、5/30(木)18:30~ たまきさんサロンでお話しすることになりました。

 

【今回、紹介された本】

 「とかく人の世は住みづらい」のか、最初の3名からは樹木と共生する本をご紹介いただきました。700万年の人類の歴史のなかで、森の中で生きていた時間が私たちに流れているのでしょうか。農耕社会は2000年ほど、近代社会は日本では200年弱にすぎません。

 

Aさん ペーター・ヴォールレーベン 『樹木たちの知られざる生活: 森林管理官が聴いた森の声』ハヤカワ文庫  樹木はとても能力が高く、木々同士でコミュニケーションをしている。

Bさん ローランド・エノス『「木」から辿る人類史 : ヒトの進化と繁栄の秘密に迫る』NHK出版  木は切られても呼吸している、木があったから人類は進化できた。

Cさん デレク・ジャーマン 『デレク・ジャーマンの庭』創元社 実験的映画監督の著者の漁師小屋のような家の庭をとった写真集。 

 

 4冊目からは、緑・樹木のような安定とはちがい、漂泊の旅、違和感、アジール(避難所)、健常と障がい、性善説などをテーマにした本が紹介されました。

 

   W・G・ゼーバルト 『土星の環[新装版]イギリス行脚 白水社 「この世にとうとう慣れることのできなかった」というフレーズが印象的。この世に慣れないで死んでいく人が、イギリス海岸の風景とともに語られる。

Dさん 西永堅『子どもの発達障害と支援のしかたがわかる本』日本実業出版社 人は一人ひとりこんなにも違う、幅広い存在であることを感じ、ノーマライゼーションではなくインクルージョンを実践するための書籍。

   ルトガー・ブレグマン 『humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章』文藝春秋 心理学で有名な監獄実験などを否定し、性善説を歴史的に明かした本。人間不信になりそうなときに、人を信じようかなと思わせられる。

Eさん 兼本浩祐『普通という異常  健常発達という病』 講談社現代新書 健常者はまわりの人への忖度にからめとられた存在で、世間の「いいね」を自分の「いいね」に重ね合わせるアクロバティックな動きを「あざとさ」を感じさせずにできる人たち、という見方はおもしろい。

   柿内正午『会社員の哲学(増補版)』 なぜ賃労働が「やりがい」とか「自己実現」とかと結び付けて語られてしまうのか。会社員は経営者目線でものを語らなくてもいいのではないか。

    『わたしとあなた 小さな光のための対話集』 me and you  「わたしとあなたで対話」「自分を尊重、他者の個も尊重」「途中、過程、迷い、複雑さ、曖昧さの肯定」「問い直し、結び直していく」「心を死なせず、手を取り、支え合い、社会で生き延びる」「自分の気づきを出発点に、少しずつ始められる学びのかたい」という6つの灯火は、これからの活動で大切にしていきたいことのように感じる。

    長岡利貞『電話相談:現代のアジール』ほんの森出版  不可侵の「アジール」は、相互の信頼と了解のもとに成り立った豊かな共同体、無原則・無制限の自由が認められたのではない。ワーカホリックも一種のアジール、空想や逃避もアジール、電話相談の場も。

Fさん 村上春樹『街とその不確かな壁』新潮社 「彼はその側に行く道筋を自分で見出していく。おそらくあなたの助力が必要だが、それがどのような助力なのか、自分の道で見出すはず」のフレーズを紹介していただく。早急には結果が出ないことが多いことを感じている支援者側も受援者側もホッとさせられる表現です。

Gさん 中井久夫『分裂病と人類』東京大学出版会 魔女とされたり座敷牢に入れられていた時代などを含め、精神病がどう扱われてきたかを扱う名著。魔女狩りの時代から隔離されて精神病院(アサイラム)に入れられ見世物になっていた時代もあるなど、アジール論にもつながる話でした。

 

 じっくり読んでみたい本が多かったです。またの機会を。


次回読書シェア会は5月6日(月・祝)に仙台市内 青葉山「たまきさんサロン」で開催予定。テーマ「わたしから始める~健常と障がい」に関連して(しなくても可)好きな本をもってきて、紹介しあいませんか。

 【日時】2024年5月6日(月・祝)10:15~12:30

 【費用】無料

 【申込・対象】事前申込不要・途中入退室自由・テーマに関心があればどなたでも参加可

 【内容】 テーマ「わたしから始める~健常と障がい」関連して(しなくても可)好きな本を5~10分ほど紹介していただく→参加者相互のコメントや質問をしあい、読書体験をシェアしようという読書会。

 聞くだけ参加OK。予習は不要。なお、当日午前中にもし紹介しきれない場合は、当日午後または5月26日(日)午後になる場合があります。

   この読書シェア会は、学び合い「わたしから始める~健常と障がい」を受けて開催されますが、どなたでも参加できます。

 【会場アクセス】 たまきさんサロン(青葉山)(仙台市青葉区荒巻字青葉468-1 東北大学大学院環境科学研究科棟)

   アクセス 地下鉄東西線、青葉山駅 南1出口より徒歩3分 https://www.tamaki3.jp/salon/access/ 

   無料駐車場有 (青葉山駅前駐車場ではなく、宮城教育大学手前から入る東北大学・環境科学研究科棟ウラの駐車場をご利用ください)

 【主催・問合せ先】 居場所妄想会 メール ibashomousou@gmail.com までお問合せください。


開催済の読書会〔2023年度〕

第15回 読書シェア会2024.1月30日(火)18:30~ 開催しました

毎回3人の方から本を紹介(1冊5~10分程度)、感想や学びを共有いただき、それを受けて、参加者も感想を共有しあう形で開催しています。

 1月30日(火)18:30~20:50は、参加者8名(紹介者3名を含む)TOMI+(富谷市まちづくり産業交流プラザ )で開催しました。

他者・他の動物とのかかわりの大切さと第三者性の大切さ、語ること、食べることとこころの関係、いまここ(now where)の大切さといまここではないどこか、どこでもない場所(nowhere)の大切さ、言葉の大切さ、足りなさ、過剰さ、リアルな映像の時代の言葉や本の力などを、参加者それぞれの視点から語り、考え方のちがいを共有した会になりました。

   

【ご紹介いただいた本】

 

・『死ぬまで生きる日記』土門蘭 生きのびるブックス、2023

  「死にたい」と考えてしまうのは他に語彙がないから、という箇所が印象に残る本。代わる語彙=「休みたい」「眠りたい」「何もしたくない」「さびしい」「火星に帰りたい」「書きたい」……。わかってもらえない気持ちから”地球人”と壁をつくっていた私の心をほぐし考えを深めていくオンラインカウンセリングの記録。「自立は依存先を増やすこと、希望は絶望を分かち合うこと」が実感できます。

  人と人が別れることは関係が終わることではない、自分の心に他者を内在化させること、本当のこと・本質的なことを書きたいという著者の姿勢も紹介いただきました。

 

・『語学の天才まで1億光年』 高野 秀行 集英社、2022

   30近くの外国語を学び忘れていく著者自身の体験記。紹介者が英語科出身だったこともまじえて、トラブルを乗り越えるために身に付ける外国語、身銭を切ったのに先生がやる気がなくて一念発起する話から、文字がない言語、あいさつがない言語、言語がなくても通じ合う経験などを具体的な記述とともに紹介。英語一強など言語間の序列、同じ言語をしゃべる人の間の序列など、言語をめぐる序列も話題に。やさしく感じる言語、そう感じない言語と国民性、コンゴやタイのチェンマイに行ってみたくなるとともに、通訳翻訳、理解しあうことの難しさと可能性も。google翻訳やポケトークの時代に、外国語を学ぶことの意味も感じさせられました。

 

・『食堂かたつむり』 小川糸 ポプラ社、2008

  インド人の恋人に有り金ごと持ち逃げされた主人公・倫子。ただ1つ残された祖母からのぬか床とともに実家に帰り、あいていた 小屋で食堂を開業。声が出なくなった倫子は筆談で予約時にだれと食べるのかを聞き、シチュェーションと地元食材へのリスペクトをもって1日1組の営業を続ける。不和の母が不治の病にかかり、母が飼っていた豚エルメスを解体調理することに。血の一滴も無駄にしないなど生き物を食べて生きていること、食の大切さをふだんは忘れていることを気づかされます。力をなくした時にインスタント食品ならば食べられるという記述、なぜかわからないが、ふと食の大切さを思い起こし声が出せるようになった倫子の復活などさまざまなモチーフがつまった本。

 

     


毎回3人の方から本を紹介(1冊5~10分程度)、感想や学びを共有いただき、それを受けて、参加者も感想を共有しあう形で開催しています。

 次回は1月30日(火)18:30~20:50 

   無料・申込不要・当日会場へお越しください・途中入退室自由・初めての方大歓迎・聞くだけ参加OK

   本の持参や予習は不要です。

【会場】 TOMI+(富谷市まちづくり産業交流プラザ ) 

【ご紹介いただいた本】

  ・『食堂かたつむり』 小川糸 ポプラ社、2008

  ・『死ぬまで生きる日記』土門蘭 生きのびるブックス、2023

  ・『語学の天才まで1億光年』 高野 秀行 集英社、2022

第14回 読書シェア会は1月23日(火)18:30~開催しました

 毎回3人の方から本を紹介、感想や学びを共有いただき、それを受けて、参加者も感想を共有しあう形で開催しています。

 

 新年1月の初回は、1月23日(火)18:30~20:50 会場 TOMI+(富谷市まちづくり産業交流プラザ )で参加者9名で開催しました。下記の3冊の本について各30分ほどの時間をとり、5~10分程度の紹介とともに、参加者のいろんな経験や視点からおしゃべりしました。

 言語化することの大切さ(悩みの整理でも芸術の理解者を広めることでも)、タイミングの大切さ(待っている時、背中を押してあげる時など)、文化をめぐる格差についての意見交換が印象に残りました。

 

・『他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。』幡野広志 幻冬舎、2020

  余命宣告された著者への人生相談を、タイトルどおり著者の視点から切り捨てたり賛同したりの回答に笑わされ考えさせられる本。家族を見捨ててもよい、きれいごとや自己犠牲が正しいと思わなくてよい、悪いと思ったことをした人は上辺をとりつくろう、病気は人間関係をあぶりだす、など著者のやや斜に構えた応答が、なぜか響いてくる。身近な人に言われたらきっと怒りたくなるであろうことをさらっと死にかけの著者に言われたい相談者の心理もおもしろい、という紹介も。

・『新しい広場をつくる--市民芸術概論綱要』平田オリザ  岩波書店、2013

  自分で自分の価値観を決定できる市民が集える広場を地域につくろうという著者の考え方が語られていて、居場所妄想会の活動にも励みになる本。宮澤賢治の「職業芸術家は一度滅びねばならぬ」の一文から始まり、サブタイトルにも表れているように、玄人や東京資本の文化をありがたるだけではなく自分たちで文化を創り出していこうという試み、それを皆が通りかかる広場で実現させようという日本には根付きにくいことを「劇場法」制定などで具体化していく著者の活動を紹介いただく。東京の方が宮城に比べて”文化”にふれる機会が多いという現実を文化資本の考え方とともに取り上げられたり、意味のあることしかせずムダ・非効率を切り捨てることは文化振興につながらない、など考えさせられる論点も出ました。

・『はじめての選択理論 人間関係をしなやかにするたったひとつのルール』 渡辺奈都子 ディスカヴァー・トゥエンティワン、2012 

  前回の『嫌われる勇気』と同じく、私たちが生きやすくなるための知恵を紹介いただきました。私たちの行動を変える時に、コントロールしやすい「思考」と「行為」(車の前輪にあたる)を変えよう、コントロールしにくい「感情」と「生理反応」(車の後輪にあたる)は後からついていくものと考えよう、という知恵はとても有効のように感じました。相手をコントロールしようとせずお互いの違いを認め話し合う、欲求を調整するという「選択理論」のさわりを紹介いただきました。

 

 それぞれの視点が新鮮で、大人になっても大学のゼミのような語り合いの場が実現できてよかったです。

 



第13回 読書会 10月31日(火)18:30~ 開催しました

 

【開催報告】参加者7名で、下記の3冊を3名から紹介いただき、参加者が思ったことをおしゃべりする形で進めました。

 

1)『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎・古賀史健著 ダイヤモンド社

 「人は変われる。自分軸を取り戻そう」「他人の課題にかかわるのはやめよう」「他人の承認を求めない」など、わかりやすく明確なメッセージをもつ本書。読んだことのある2名とも「考え方が自分のなかに入り込んでいる」と言い、影響を与えられたそうです。他人を変えようとしない、そのうえで他人に関心をもち、他人を仲間だとみなす共同体感覚の大切さも印象に残ったそうです。

2)『DEATH 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義』 シェリー・ケーガン著 文響社

 死はなんだかわからないものなので怖い。誕生から人格が形成され身体の死、意識の死をどう考えるか。死は生者の価値から来るものではないか。自殺の是非などの部分が紹介されました。「ただそこにあるものとして死を受け入れる」「だれかの心の中で生きている」などのメッセージは、死を受け入れざるをえない立場にはすんなり入ってきます。

 紹介内容を聞いて、ひとりの参加者が関連する本としてとりあげた、過去と未来が同時に見える世界を描いたSF小説『スローターハウス5』が『嫌われる勇気』で紹介されていることを別の参加者が知っていて偶然、三人寄れば文殊の知恵を実感することにも。

3)『SPEED & SCALE(スピード・アンド・スケール) 気候危機を解決するためのアクションプラン』ジョン・ドーア著, 土方奈美翻訳 日本経済新聞出版

 気候変動・地球環境の悪化を招いている人類。このままいくと人類が住めなくなるような温暖化が進む危機感から、いま何ができるかの具体的な提案が書かれている本。CO2のプラスとマイナスをゼロにするネットゼロ、電気がかなりのエネルギーを使っている事実なども紹介されました。アメリカ的な合理的思考法、計画はシンプルに、目標は具体的にの姿勢がつら抜かれていて、その面での賞賛も。

  私たちの行動や考え方は変えられるのでしょうか。参加者より「動的平衡」の動画(福岡伸一氏)の紹介があり、私をつくっている細胞や分子は入れ替わっているのに私はなぜ過去の自分と連続していると考えてしまうのか、自分は変わっていく存在ということをイメージ動画で共有できました。関連して『訂正可能性の哲学』(東浩紀氏)の紹介もありました。

 3冊の本をめぐって、参加7名の多様な視点が交錯した時間にすることができました。本を紹介いただいた3名、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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 【日時】10月31日(火)18:30~20:50

【会場】TOMI+ (富谷市まちづくり産業交流プラザ) 

【申込】不要 直接会場へ  ※本の予習、持参は不要です。

【料金】無料 



第12回 読書会 10月3日(火)18:30~ 本を通じた一期一会と知らない世界へ 開催しました

  

【日時・会場】10月3日(火)18:30~20:50  TOMI+ (富谷市まちづくり産業交流プラザ)

 

【進め方】

   

0)参加者5名の近況報告・自己紹介後、下記の3冊を3名から紹介いただき、思ったことをおしゃべりする形で進めました。

    それぞれ動物、植物、人間をテーマとする本で、その多様性と共通性も偶然とはいえ、おもしろかったです。

    本の予習、持参は不要としていましたが、充実した対話ができました。

1)『風の中のマリア』百田尚樹著 講談社

    スズメバチのマリアを主人公に、他の虫とのコミュにケーションを交えたファンタジーな面と、巣(帝国)のために戦ってエサを獲得するために生まれてきた働きバチ(メス)の心情を描く。弱肉強食の非情さ、リアルさ、遺伝子保存(利己的な遺伝子)、オスバチの弱い存在など、おもしろく描かれている感じ。幼虫の出すエキスが美味しそうに感じるという感想も。動物としての人間存在を思い起こさせてくれる小説。

2)『庭仕事の真髄--老い・病・トラウマ・孤独を癒す庭』   スー・スチュアート・スミス著 和田佐規子訳  築地書館

     土に触れ雑草を刈り植物を育てる庭仕事のもつ回復力。植物栽培とケアの共通性、成長したり全滅したり自然の力の前では人間の悩みの小ささを感じること、植物の成長の意外な速さと遅さ、薬と人間(カウンセリング)と植物のもつ力の効果の持続の長さの違いなど、植物と触れ合うことで人間の生命を呼び起こすことの大切さを感じました。

3)『風をとおすレッスン 人と人のあいだ』 (シリーズ「あいだで考える」)田中 真知 著 創元社

       自分のなかの他者性(違う自分)に気づいたうえでそれを肯定したり否定したりすること、オープンであること、弱さを認めること、水平性が確保されていることの大切さ、ヒエラルキーがありトップダウンな組織が良い場合とよくない場合、風通しの良い組織をつくるには、など多様な視点が出ました。

      ありがとうございます。

 

 


第11回 7月11日(火)18:30~ 最近どんな本読んでいますかvol3

 

7名(うち初参加2名)で開催。

今回も、それぞれの問題関心に合わせた多様な本をご紹介いただきました。

お薦めいただいた本は下記ですが、7名の方それぞれの人生も垣間見えて、

それぞれの人生をお薦めいただいた本にからめて深掘りしたくなりました。

馬、牛だけではなく今回豚を飼っていた経験のある初参加者もいて、不思議な縁も感じました。

Aさん 若竹千佐子 『かっかどるどるどぅ』 河出書房新社

 遠野出身5年前に芥川賞受賞後待望の新作。5名の人生の交錯、深まっていく会話が魅力的。        

Bさん 『ずっと読みたい0才から100才の広告コピー』 ライツ社

 広告コピー文から選ばれたぐっとする素敵な言葉が、フィットする年齢ごとに並べられてれている。励まされる言葉にたくさん出会える本。       

Cさん 泉谷閑示『「普通がいい」という病』講談社現代新書

 苦しい時なんで苦しんでいるか本人はなかなかわかりにくいもの。「普通」であることのプレッシャーを解きほぐす。

Dさん 藤原智美『なぜ、「子供部屋」をつくるのか―集中力・思考力は個室でこそ磨かれる』廣済堂出版

 マイホーム検討中の紹介者が、家の間取りは家族がどうありたいかを表すという関心から示唆を受けた本。

Eさん 『和の感情 ことば選び辞典』学研

 うれしいなどの感情を「目を細める」などやわらかな「大和ことば」で示したい時に役立つ辞典。自分が何かを書く際に使っている。

Fさん 角田光代 『源氏物語』(池澤夏樹=個人編集 日本文学全集)河出書房新社 

 見た目の美しさ、表現のわかりやすさ。難解とされる源氏物語を私たちにも手に取りやすい本として刊行、現代語訳してくれた。

Gさん 三浦隆宏『活動の奇跡~アーレント政治理論と哲学カフェ』法政大学出版局

 活動がありそうもないことを引き起こすこと、無思考と悪、内省と共同行為としての哲学カフェなどに惹かれる。


第10回 6月8日(木)18:30~ 最近どんな本読んでいますかvol2

 9名参加、自己紹介後、名の方からお薦め本を紹介。今回もサークル、家族、部屋、身体、外見、校内など多様なテーマの本があがり、とても刺激になりました。最後は、身体醜形も自分疲れも人間関係も解決するかもしれないと感じさせられた、動物と人のコミュニケーションの話で盛り上がりました。「馬は馬であってはいけない」「人は人であってはいけない」は考えさせられる言葉です。

Aさん 片野ゆか『犬部!』ポプラ社

 北里大学獣医学部に実際にある、犬の保護や譲渡活動をするサークルの学生たちの物語。

Bさん 岸田奈美『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』小学館

 車いすの母、ダウン症の弟に囲まれて、「愛したのが家族だった」と言える日々をつづる。

Cさん 荒井誌万『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』サンクチュアリ出版

 センスもお金もいらない。対角線を考えた配置などルールを知っておしゃれな部屋へ。

Dさん 頭木弘樹『自分疲れ ココロとカラダのあいだ』(シリーズ「あいだで考える」)創元社

 心か体かではないグラデーション度合で自己理解。読んで楽になる本の一節も多く紹介。

Eさん 中嶋英雄『自分の見た目が許せない人への処方箋 こころの病「身体醜形症」の治し方』小学館  見た目を気にする「身体醜形症」の方が自分を受け入れるようになるには。

Fさん 松浦理英子『最愛の子ども』文春文庫

 女子高生3名の関係の発端、変容、途絶と再会の希望。体育教師への反発に惹かれる。

 ご参加いただいた皆様に御礼いたします。それぞれの紹介した本を読んだ人から紹介者へのフィードバックの機会もあるとおもしろいかと感じました。なお、次回はハイブリッド開催はせず、会場のみの開催とさせてただきます。


第9回 5月9日(火)18:30~ 最近どんな本読んでいますかvol1

【開催報告】くじびき順で自己紹介(お名前、参加の動機など)のあと、お薦め本を紹介し、参加者から感想やコメントを出しあうかたちで、なごやかに進行しました。

・会場10名+オンライン1名の参加をいただきました。

・紹介いただいた本は下記です。

  Aさん 夏川草介 『本を守ろうとする猫の話』小学館,2017年

           『神様のカルテ』小学館,2009年

  Bさん 土肥潤也 ・若林拓哉『わたしのコミュニティスペースのつくり方: みんとしょ発起人と建築家の場づくり』ユウブックス,2023年

  Cさん 川内有緒 『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』集英社,2021年

  Dさん ソロー  『森の生活』,1854年 岩波文庫・青空文庫など

  Eさん 櫛原克哉 『メンタルクリニックの社会学 : 雑居する精神医療とこころを診てもらう人々』青土社,2022年

      河合隼雄 『大人の友情』朝日新聞出版, 2008年

      ロイ・リチャード・グリンカー 高橋洋訳『誰も正常ではない―スティグマは作られ、作り変えられる』みすず書房,2022年

  Fさん 川上未映子『黄色い家』中央公論新社 2023年

  Gさん 中目黒 Only Free Paperという店で集めたユニークなフリーペーパー数種

  Hさん 村上春樹『猫を棄てる——父親について語るとき』文藝春秋,2022年 

  Iさん 高橋みなみ『リーダー論』講談社, 2015年 

       Jさん 中田仁之 『困った部下が最高の戦力に化ける すごい共感マネジメント』 ユサブル,2018年

参加者の多様性、紹介いただいた本の多様性にも恵まれ、おおむね趣旨を達成できた会になったと感じました。お忙しいなか、ご参加いただいた方に厚く御礼申しあげます。



2022年度の読書会

第1回 断片的なものの社会学

日時:2022年5月18日(金)19:30〜20:30

開催方法:zoom 

 仕事や家庭以外に、どんな「居場所」があれば、幸せに楽しく毎日を過ごせそうでしょうか。ゆるく人とつながる居場所さがし、居場所づくりの妄想をふくらませるために、居場所に関する読書会を開催します。1回に読んでみるのは4ページほど。聞いているだけでもOKです。

 この読書会が、居場所さがし、居場所づくりの勉強会になっていくのか、本が好きな人の居場所になっていくのかは、企画者もよくわかっていません。参加される皆さんの意向で、なるようになるでしょう。どなたでもご参加をお待ちしております。

 

『断片的なものの社会学』(岸正彦)朝日出版社、2015年p.80~83より抜粋(◎)・要約(〇)

~~下記の抜粋・要約部分をもとに、自分にとってよい居場所について、考えてみませんか~~

 

◎居場所が問題になるときは、かならずそれが失われたか、手に入れられないかのどちらかのとき

 

◎しかるべき居場所にいるときには、居場所という問題は思い浮かべられたりしない。

 

◎私たちマジョリティやいわゆる「普通の市民」たちもまた、基本的にはみんな、居場所がないと思いながら暮らしている。

 

◎私たちは、どこにいても、誰といても、居場所がない。……だから私たちは、どこかへ行きたいといつも思っている。そして、実際にたくさんの人びとが、外の世界へ一歩を踏み出していく。

 

〇居場所がないと泣いている女子学生。会社を辞めて、ワーキングホリデーでオーストラリアへ。

 

◎実際に、どこかに移動しなくても、「出口」を見つけることができる。 ……本さえ読めば、ここではないどこかに「外」というものがあって、私たちは自由に扉を開けてどこへでも行くことができる、という感覚を得ることができる。

 

◎時がくれば、本当に窓や扉を開けて、自分の好きなところに出かけていく。

 

〇シングルマザーのキャバ嬢……。最高級のクラブのホステスへ。自分もあちら側の人間になろう。……夜の仕事が外へ開いた窓になった。

 

◎窓というものはそこらじゅうにある……。本、人、音楽……。それは時に思いもしなかった場所へ、なかば強引に私たちを連れ去っていく。

【開催報告】担当した古藤隆浩にとって、地域で初めて自ら企画したイベントでした。

 岸さんの文章通り「居場所がないと感じる」→「一歩を踏み出す・自分の好きなところに出かける」こととなりました。

 当日は、マジョリティーマイノリティについての感想が多く出ました。マイノリティだと感じる方が、居場所という言葉に関心をもつことを表しているのでしょうか。


第2回 メタファーとしての発酵

 居場所さがし、居場所づくりの妄想をふくらませるために、読書会を開催します。

 発表者に紹介いただく本の一節・一部分をめぐって、感想をおしゃべりしませんか?

 耳だけ参加もOK!

日時:2022年9月16日(金)20:00〜21:00

開催方法:zoom

紹介者:居場所妄想会メンバー 後藤匡人さん

本:『メタファーとしての発酵』

(Sandor Ellix Katz 著、ドミニク チェン 監訳、水原 文 訳 オライリー・ジャパン)

紹介者がとみやど周辺のまちづくりの参考にしている本だそうです。


第3回 カフェから時代は創られる

CAFFEMILLS 店主・渡辺亜沙人さんと居場所妄想会のコラボで、対面の読書会を開催。
 日時:2022年9月23日(祝)18:10〜19:00
 場所:こん・とん( 富谷市 上桜木 1-38-9 9/23出店CAFFEMILLS)
 内容 :『カフェから時代は創られる』(飯田美樹著 クルミド出版)の一節をもとに、店主(渡辺亜沙人さん)と企画者(古藤)から本の紹介をし、参加者の皆様と感想を共有したいと思います。
 店主の秘めた想いを聴けるかもしれません。本とカフェの話題から学びや居場所を模索しませんか。

【開催報告】今回のテーマはカフェと居場所。
実際にカフェを会場に、カフェの店長にも参加していただいて行いました。
初のリアル開催でしたがオンラインとはまた違った雰囲気で、和気藹々と楽しい時間を過ごしました。

第4回 NPOマネジメント

【開催報告】第4回読書会(本を通じて居場所をつくろう、考えよう)~『NPOマネジメント』
 庄司ひろよさんからの国際NGO活動のページ紹介をもとに、「相手のため、と思ってやった事が、本当に相手のためになっているのか?」「自己変革」「支援する者される者、強者と弱者、豊かな者貧しい者……」について語り合いました。
 完全な対等はムリだけど「試行錯誤・学習しながら平均台の上を歩く」しかないのかな……!?

第5回 手づくりのアジール

【開催報告】青木真兵著『手づくりのアジール』のまえがきを題材にした読書会を、参加者3名で「そうだ、TOMI+に行こう! だれでも凸凹文化祭」中に行いました。

・世間の常識、社会の効率などとは異なった「もう1つの原理」が働く世界やアジール・居場所を「行ったり来たり」することの大切さ(寅さんの例)。

・たとえば人間関係が密な方はひとりで落ち着いた居場所を求める、田舎しか知らない人は都会を求めるなど、「もう1つの原理」はそれぞれによって違うものになりうること。

・「手づくりの」は、この凸凹文化祭でそれを感じること。

などをめぐって、3名でお話ししました。

世間の原理に疲れてしまったときに「もうひとつの原理」にもとづくアジール(避難所)=居場所があるとよいこと、世間と居場所を「行ったり来たりする」とよいことなどを語り、楽しかったです。


第6回 狂気な倫理

【読書会~開催報告】 小西真理子・河原梓水編著『狂気な倫理ー「愚か」で「不可解」で「無価値」とされる生の肯定』(晃洋書房)のまえがき・1章を題材に、おしゃべりしました。
 
【まえがき】
・出発点は、自分が社会一般の価値観に従って生きていると楽しくない、しんどくなるところ。
・マイノリティの立場や気持ちを言える場はもちたい。
・マジョリティと闘ってわからせるのは逆の排除を生むので勝つことは目的ではない。結果やゴールはある意味どうでもよい。
・ことなかれ主義になるのはよくないが、つぶされてしまうので闘わないといけないか、or闘うと反発を産むので、マイノリティの声をつぶされないで言い続けられればよいか。
・キング牧師のようなあり方をめざしたい
【1章】
・世代間連鎖という言葉に苦しみ呪縛されている人がいる思想の闇ー学問は(生きづらさなどに)武器や場所を与える光 両面性、知ることと乗り越えること
・全員が世代間連鎖をするわけではない、せいぜい3割なのに言葉が独り歩き。言葉のこわさ。音楽などの力。
・世代間連鎖に関連して「自分の親は好きだが、自分の親のような親にはなりたくない」という両面性
・中絶という「愚か」で「不可解」で「無価値」な生を無化させない試みー忘れてしまった方がよいこと、身体の記憶は忘れようと思っても忘れられないこと
~~~
 参加者4名の間でも、何が普通で、何が「愚か」で「不可解」で「無価値」なのかは、言葉にすると違いも明確になり、楽しく深く議論ができました。
 読書会がなければ決して出会わなかったであろう本を知ることができたという声もいただきました。

【資料】1 まえがき(小西真理子)より 引用・要約

 

・本書に集められた、世間一般的には「愚か」で「不可解」で「無価値」とされがちな生に「意味」を見いだそうとする営みを、本書では〝狂気〟と名づけたい。

 

  ・ともすれば切り捨てられかねないような思想

  ・正常人に無視される語り口 

常識を逸脱していると警戒されるラディカルさ

突拍子もなく何を言っているのかわからないとされるもの

正確な知識や良識からすれば正当でないとされるもの

病んでいるとか、支援や教示が必要であると認識されたりするような発言

 

・このような〝狂気〟を肯定する人びとこそが、〝狂気な倫理〟を表出させる者たちである。

 

倫理  人間の生き方・生き様 「人びとの語り、人びとの人生に依拠」した「道徳的に割り切って判断できない状況にかかわっている」もの

 

・学問 そのような思想や物言いが、世の中で発せられるための武器や場所を与える

・こうした武器は、そこにある語りの「意味」を変容

         正常人としての物言いに従わせるもののようにも思える

・武器をもったとしても、彼らの「声」は往々に切り捨てられる

 

・世間受けのよい思想に埋没するのではない仕方で書かれた文章に込められた「意味」こそに敬意を払いたい

 

2 まえがき から考えてみたいこと・感想の共有

 

・世間一般的には「愚か」で「不可解」で「無価値」とされがちな生を送ることを推奨できるか?

 (自分が?) 

 (他者が?)

 (とくに同僚の場合)

 

・正常(=社会との対決を避けた妥協と感じてしまっても)が生きやすい? 狂気が生きやすい? 正常と狂気を行ったり来たり? 狂気が狂気とされない人・社会をめざす生き方?

 (自分が?) 

  (他者が?)

  

3 1章 「不幸」の再生産世代間連鎖という思想の闇(小西真理子)より 要約・引用

 

 ・「生まれてこなければよかった」 「あなたなんか生まれてこなければよかった」

  自らが無となることを希望       自身の存在を全否定される経験

  (親の望みや幸せを優先)

       

  親のようになりたくない 優しくてよい母親になりたいという強い願いを自覚

    But 自分が母親にされた虐待を繰り返す

       

  私のようにぎりぎりになるまで人に頼れない苦しさや、甘えられない淋しさは子どもたちに連鎖させたくない

 

    (世代間連鎖を信じている場合)意図せぬ妊娠  望まぬ中絶 

      胎児の生命を狂わしいほどの情念をもって主張しながら行われる中絶

   (中絶後)

みゆきさん~~10年以上経過した後、過去や現在の自分と向き合い、心身の回復に向かえたことで、子どもに顔向けできる自分になれた。~~恋愛関係における負の連鎖を絶つようなパートナーを見つけ、自分の原家族とはつかず離れずの関係を保ちながら生きている。

結衣さん~~家族を作ることを志向。お願いだから、私の子どもに生まれ変わってほしい。そして、もう一度やり直すチャンスがほしいと思っている。

 

  ・中絶せずに出産できる別世界  いいママになる準備ができている自分がいる

                  いいパパになりそうなパートナーがいる

  ・連れ添う二人が子どもの生を望んでいる、ありきたりで規範的な「普通の家族」

     手に入れている世界

    ・実現しなかったとしても、その別世界を夢に見続けることもできる。

 

    ・世代間連鎖の言説や、現代家族を取り巻く規範を疑い、そこからの解放を目指して生きる生き方もある。

    ・規範的な家族の獲得への執着に、「回復プログラムを通じた統治」に組み込まれた自己を見出すことも可能。

 

    ・「普通の家族」を手に入れたり夢想したりする生き方

    ・志向される家族は「普通の家族」と言い切れるものではない場合も

 

4 1章から 考えてみたいこと・感想の共有

 

 ・「普通」を志向すること - 「普通」「規範」を疑うこと

 

  なぜ私は「普通」「規範」を疑うことが好きなのか? 自分が普通だから?

                            変わっているから?

 ・世代間連鎖という思想の闇  知ることと乗り越えること

   ※はじめに 学問 武器や場所を与える

  ― 1章 世代間連鎖 事実を発見= 自己/他者理解ができる 対応ができる  

     思想の闇 = 当事者を苦しめる場合も(ex 発達心理―母親)

 ・中絶 「愚か」で「不可解」で「無価値」な生  自分では無化させない試み

 

※2章以降も考えさせられるテーマ満載。購入して損はない本!

 

ぜひ読んで考えて感想を共有してください。     (担当 古藤隆浩)


第7回 本屋で待つ

 『本屋で待つ』佐藤 友則/島田 潤一郎【著】夏葉社を、発表者(佐々木湧雅さん)に紹介いただいた後、盛岡からの初参加者なども交えて、おしゃべりしました。

 

・本を売るだけではなく、本を買いに来る方の課題の解決に寄り添っていたら、いろいろ相談されるようになって、人が集まる本屋さんになった。

・盛岡のさわや書店の書店員が本を推す熱意、それぞれの思いで活動していれば、人が集まってくる。川もありそぞろ歩きできる盛岡いい街談義も。

・待つこと、待てることの大切さ。時間がたってから口を開いてもらった時の何とも言えない気持ち。

・植物の成長を待つ。美術館で同じ絵を3時間見る。

 

最後は、それぞれが最近読んだお薦めの本を紹介しあいました。

本を通じて人とつながることはいいなと、あらためて思いました。


第8回 なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない

3/12(日)10:00〜ブランチ仙台で仙台スピーカーズビューローさんと読書会・講演会やります。

仙台スピーカーズビューローさんは、精神障がいをもつ人に対する差や偏見をへらす取り組むための講演活動です。

双極性障がいの当事者が診断されるまでの経緯や自身の回復に役立ったことなどを、東畑開人さんの書かれた本の一部を題材に語ります。

さまざまな生きづらさを抱えながら生きている、すべてのみなさん どなたでも歓迎します! 

 

『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』(東畑開人著)の一部(働くことと愛すること)を題材に、双極性障がいの当事者が診断されるまでの経緯や自身の回復に役立ったことなどを語ります。

その後、参加者同士で自由闊達に意見交換できたら、うれしいです!

  

   ※無料・予約不要

対象:さまざまな生きづらさを抱えながら生きている、すべてのみなさん どなたでも歓迎します!

問合せ先(共催):

 ・仙台スピーカーズビューロー health@tfu.ac.jp

 ・居場所妄想会 ibashomousou@gmail.com

 

【仙台スピーカーズビューローさんは、精神障がいをもつ人に対する差別の解消や偏見の是正に取り組むための講演活動です。

自分の体験や思いを話すことで、精神保健福祉に対する正しい理解の普及をめざしています。


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